古い写真が出てきた。
裏を見ると
「前島先生の門下生宅にて」とボールペンで書いてある。
もちろん、前列中央が「前島先生」で、右は「高田一サン」、そして左に「私」とある。
後列右は「前島先生門下生」、左は「前鎮長(街長)」と記されている。
「私」が誰なのか。なぜこの写真がここにあるのか判らない。
父の教え子の一人が送ってくれたものに違いない。
この写真を送ってくれた「私」とは誰であろう?
私の推察では淡水公学校高等科の時、生徒であった呂添得氏であろうと思う。
父は戦後二度淡水に帰った。
1985(昭和60)年に書道教室の竹沢先生の一行と故宮博物院見学に行ったときと、1991(平成3)年に淡水会が現地で行われたときである。
最初の帰台のとき、入れ違いに呂氏が大阪に住んでいた息子の処に来て、父が帰広して程なく大阪の帰途広島に会いに来てくれた。
ステーションホテルで、父の予約したシングルの部屋に奥さんを入れて、ツインで夜半1時過ぎまで話したという。
「先生、眠たくないですか」と言いながらあれこれ、とめどなく話したそうだ。
呂氏はよく写真を送って呉れていた。
この写真には「86.10.18」と日付けが写っているから逢いに来てくれて間もなくのことである。
この写真に写っている人を知っていたら教えて欲しいものである。