MRTは便利な乗り物である。
路線にもよるだろうが、車内は広く収容人員は多い。
その上、発車時刻表がない。その代わりに、次のMRTがあと何分で到着するか表示されている。
しかも、車内で駅に近づく度に放送される案内は「國語(北京語)」、「台湾語」、「客家語」、「イギリス語」で放送される。
台湾で話される言語は「台湾語」(南語、台語、河洛語)を話す人がが台湾人口の約75%、「客家語」を話す人が約13%、その他の漢語方言が約10%、原住民諸語が約2%だと言われている。
こうなると少なくとも2語くらい知っていないと生活に困ることも出てくるかも知れない。
今も台北、台中、高雄に日本人学校があり、毎月10万人以上の日本人が台湾を訪れていると言うが、戦前はもっと多くの日本人が住んで現地の人とその街や社会を創りあげてきた。
当時、公学校で教える国語は日本語であったが、家庭では台湾語で話す一鉢も多くいた。KGさんは子供の頃、家庭では台湾語を使いなさいと言われていたが、そうしなかったことを悔やむと言っていたが、私も当時は現地の子供達とも遊んでいたし、大人たちも市場の買い物は台湾語であったはずである。
それでもインターネットが普及したので、日本語で発信し、イギリス語や台湾語で受信出来ることは有難い。
言葉には、コトバとコトバとの関係を示すとき、フランス語やイギリス語のように単語が形を変える屈折語、台湾語やベトナム語のように単語を並べる順序によるものを孤立語、日本語や朝鮮語のように助詞・助動詞を使う膠着語がある。
同じ系列の言語同士であれば機械的に翻訳することもある程度可能であるかも知れないが、系列の異なる言語にこれを適用することは無理であろう。
異言語間コミュニケーション方法の改善は、さらに進められることが望まれる。