台湾で「友愛」という雑誌が発行されている。
2010年9月に発行された第11号も、2011年末に発行された第12号もA5版でほぼ350ページという厚みである。
友愛グループは、「美しい日本語」を守ろうと台湾で創設された(創設者の陳絢暉さんは残念なことに昨年12月21日に亡くなった)。
それぞれ二十数編のエッセイ、短歌などの詩歌、10編以上のスピーチに加えて熟語やことわざ、読みなど三十問以上にわたる月例会の日本語実力教材が載っている。
戦後日本の学校教育でも句読点の使い方さえ教育されて居らず、作文や綴り方など殆どなく、夏休みの絵日記でさえ碌にチェックもしない。
稀に朱が入って返ってきても文章としてチェックされることなどない。
戦後の日本の教育は、日本古来のものは全てダメで、漢字なども相当痛めつけられてきた。
日本語も、本気でローマ字にせよとか、志賀直哉のように日本語は駄目だからやめてフランス語にせよと言う日本人も居たほどである。
それなのに台湾ではこれほど日本語を愛してくれている。
日本語には主語がないとか欧州スタイルと較べて曖昧な言葉だと言う者もいるが、寒いだの暖かいだの言うのに、it(イギリス) だとか es(ドイツ)のように意味のない仮の主語を持ってこざるを得ない言語が素晴らしいとも論理的とも思わない。
我々はもっと日本語を勉強しなくてなるまい。