1915(大正4)年に臺北の中心部、駅前の大通り正面に博物館が落成した。
その南には広い公園が造られていた。総督府正面の通りまで広がる大きな公園であった。台北公園であるが、当時すでに圓山公園があったので一般に新公園と呼ばれていた。
圓山公園は1896(明治29)年に建設が始まったと言われているが、台湾神社はその前に着工されており、1901(明治34)年の竣工である。
台北公園が出来て、圓山公園、龍山寺公園とあわせて公園が3つになった。
挿絵は、先に紹介した加藤壽子さんの「旧台北イラストマップ:古老的台北地圖」の中央部を切り取ったものであるが、新公園のほか台北駅、総督府、博物館、公会堂、第一高女、第二高女、鉄道ホテル、菊元百貨店なども見える。
私は母が台北医院に行ったときに連れて行かれて、新公園を歩いたことを憶えている。
同公園は現在、2・28公園と呼ばれている。