昨日、下松のマキ子さんのところへお邪魔した。
新幹線の駅まで迎えて貰ってから帰途、皆で改札口まで見送って呉れるまで歓待され至福の時を過ごした。
帰り際に手札サイズの古い写真を貰った。
一枚は台湾神社で挙式したときの両親の結婚記念写真であり、もう一枚が上掲の祖母と母の写真である。
祖母が淡水街の嘱託として公会堂の管理人をしていた当時の写真で、洋館の側面で撮ったものである。
本館の1階は鉄骨あるいはコンクリート製で、ロビーやビリヤード卓のあるラウンジなどがあり、奥は厨房で脇に和室が2室くらいあった。
2階は和室の宴会場があり、正面は見晴らしの良い広縁側になっていた。
祖母は宴会料理や仕出しもやっていたが、日本人の宴会は本館2階の広間で、中華料理の宴会は板張りの洋館で行われていた。
ところで、この写真は初めて見るものであったが、母の着ている着物は見覚えがあった。
1939(昭和14)年の淡水神社鎮座式のときの祭礼で、祖母がこの着物を着て参加していた。
この着物は引き揚げの際、持ち帰られて結局は布団に用いられたそうである。