淡水公学校の授業
淡水公学校の授業の様子である。
学童が驚くほど真面目に授業を受けている。
黒板の高さや教卓と較べても、特に教壇はなかったようである。
板書も丁寧である。
右端に当日の月日が書いてあり、その左に「郊外の秋」と書いてあるところからして、授業は国語(読み方?)らしい。
黒板の上には時計、その上にあるのは歴史年表であろう。
その右には明治天皇の御製が掲げてある。
左右に世界地図と日本地図が張ってあり、右前に小黒板がある。
学童の机は2人掛けの木机で、全員が背筋を伸ばして机上の教科書を目で追っている。
皆、短く散髪してキチンとシャツを着用している。
夏は暑いので、教室と廊下の間には床上に換気用の小窓が開いていた。
何時だったか、その小窓から教室に入り込み、欠席の学童の席に座っていたことがあるそうである。
今の子供にこんな真面目な授業風景は想像も出来ないであろう。