昨日、この欄で母が淡水から台北第一高女に汽車通学をしていたと書いたら、ボストンの博士から "not by train ?" と問い合わせがあった。
鉄道列車のことを日本では汽車というが台湾では火車と言い、自動車を汽車という。
ちなみにバイクは機車である。
このページは外国の人も見てくれているのだから注意しなくてはいけない。
私が幼い日の淡水線に乗った思い出は戦時中のことである。
列車が台北に入って、明治橋の近くに掛かっている鉄橋に掛かるとき乗客は起立して最敬礼をしていた。
また、車窓から要塞や軍事施設はなかったと思われるが、ある地点にさしかかるとブラインドを降ろして窓の外を見ないようにしていた。
淡水線にはそのころ気動車も運行されていた。
ガソリンカーと呼んでいたので、引き揚げてからも父はディーゼル車のことをガソリンカーと言ったことがある。
写真は士林駅構内に停車しているガソリンカーである。
路線はほぼいまのMRTの経路に敷設されており、駅名も圓山、士林、北投、竹囲などは同じであったが、関渡は音読みの近い江頭となっていた。