2009年11月18日
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未来の旅客用飛行船を考える(25) 旅客用キャビンと公室区画
前々回は「乗客スペースの目安」として、1人あたり10平方メートル前後が第一近似的な面積ではないかという大胆な前提を紹介した。
そして前回、1930年代に実際に運航されていた飛行船のツインキャビンの床面積は4平方メートル程度であったであろうと述べた。
この違いは航行中の船上時間の過ごし方を想像すれば納得できる。
乗船して着席したら食事もお茶の時間も座りっぱなしと言うのは短時間の国内便にのみ認められるものだと考えている。
プルマン式だろうとベッドが設営されているキャビンに横になったままと言うのは誰しも我慢ならぬものがあると思う。
朝食の時間やティータイムには乗りあわせた乗客と一緒にテーブルにつき、昼間は窓から外を眺めたり、本を読んだりしれ過ごす、スペースが必要であり、カウンターでワインを飲むことも旅の楽しみの一つである。
これら公室スペースを考えるとキャビン面積以上のスペースが必要になる。
これは1930年前後に描かれた未来の豪華旅客用飛行船の想像図である。
船体下部の居住区からエレベーターで上がってきた頂部の展望区画が描かれている。
前からダンスフロア、レセプション、バー、日光浴スペースなどが見える。
「LZ127」の世界周航のときは5メートル四方程度のダイニングのテーブルを片付けて蓄音機をかけてダンスを踊ったと言うから欧米人にはダンスフロアも必要なのであろう。
現在2、3百隻運航されているクルーズ船を見ても、通常の乗客用キャビンは10平方メートル前後で、乗客は昼間ラウンジや図書室のような公室かデッキで時間を時間を過ごしている。
それに近いスペースがとれれば充分ではあるまいか?
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