2011年03月23日
飛行船四方山話(216):「ヒンデンブルク」の家族部屋
[区分] 設計・乗客居住区
[難易度] 上級
[問題]
「LZ129:ヒンデンブルク」は1936年度の営業シーズンを終了後、需要に応じるためBデッキに22名分の乗客用キャビンを追設し、その一番奥の部屋を4人部屋にしました。新造時は全てツインキャビン25室だったのですが、一部の部屋を4人までの家族部屋として使用することが出来ました。
この家族部屋はどのようにして実現させることが出来たのでしょうか?
1.ツインキャビンにエキストラベッドを持ち込むことが出来た
2.ツインキャビンにハンモックを設置することが出来た
3.隣接キャビンとの間にドアが設けられていた
4.通路行き止まりの向かい合ったキャビンを仕切ることが出来た
[答] 4
[解説]
新造時の「ヒンデンブルク」では客室は全てAデッキの中心線側に4列に上下2段のツインキャビンでした。このキャビンの幅は2メートル弱しかなく、エキストラベッドもハンモックも設置するスペースがありません。
また片側の壁にベッドがあるので隣接2室の間にドアを設けることも出来ません。
それで、両舷のキャビン区画通路の船首寄りの行き止まりのそれぞれ2室をスライドドアで仕切って1室として使うことが出来るようになっていました。
寝台番号で13、14、15、16を1室、37、38、39、40を1室とすることが出来ました。
これらのキャビンは割り増し料金を払うことによってシングルユースも可能で、そのときは上段のベッドは壁に折りたたむことが出来ました。
なお、1936年度の営業終了後Bデッキに増設されたキャビンは22人分ありましたが一般配置図上、手前の部屋はスチュワード用となっていますが満室の時は乗客用に使用されたものと思われ、一般に増設後の乗客定員は72名と言われています。
Bデッキの後端のキャビンはツインキャビン2つに仕切るようにはなっていません。
"飛行船四方山話(216):「ヒンデンブルク」の家族部屋"へのコメントはまだありません。