2011年03月02日
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飛行船四方山話(212):「ボーデンゼー」と「ノルトシュテルン」
[区分] 設計・外観
[難易度] 初級
[問題]
「LZ120:ボーデンゼー」と「LZ121:ノルトシュテルン」は同型船あるいは姉妹船と呼ばれ、とてもよく似ています。しかし外観上、明瞭に区別できる相違点があります。それは次のうちのどれでしょうか?
1.全長
2.船尾ゴンドラの大きさ
3.乗客用キャビンの窓枠の形状
4.垂直尾翼の形状
[答] 3
[解説]
「LZ120:ボーデンゼー」は初めて最適な流線型の船体を採用し、操縦ゴンドラ兼乗客用ゴンドラを主船体下部に一体として固着するなど、近代的旅客用飛行船として幾多の画期的な試みが採用されています。
それだけにエンジンの基数を4台から3台に変更したり、完成後主船体延長工事を行ったり何度か改造が行われました。
「ボーデンゼー」の全長は新造時に120.8メートルでしたが、10メートル延長して130.8メートルになりました。「ノルトシュテルン」は新造時から130メートルでした。
「ボーデンゼー」の新造時には左右のエンジンゴンドラに260馬力のエンジンを1基ずつ、船尾のエンジンゴンドラには同一規格のエンジンを直列に連結していましたが後に船尾ゴンドラは1基に変更されました。
航法機器や通信機器も当時としては最新式のものが装備されています。
主船体に記された船名のほかに外観上、すぐに見分けることのできるのは乗客用ゴンドラの窓枠の形状です。
「ボーデンゼー」の窓枠は矩形ですが、「ノルトシュテルン」では窓枠の上縁が円弧になっています。
良く知られているように「ボーデンゼー」は戦時賠償としてイタリアに引き渡され「エスペリア」となり、「ノルトシュテルン」はフランスに引き渡されて「メディテラネ」となっています。
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