2011年02月26日

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合衆国で試設計された旅客用飛行船

ZRS4_2.jpg

昨年8月に刊行された牧野博士の著書「飛行船の歴史と技術」(成山堂)に非常に興味のある挿絵を見つけた。

合衆国海軍が哨戒用に大型飛行船「ZRS4:アクロン」と同型船「ZRS5:メーコン」を建造したことはよく知られている。

その「アクロン」を旅客船に改造した場合のアコモデーションプランが載っているのである。

「"アクロン"、"メーコン”は軍用飛行船であるが、内部の装備を変えれば、75〜100名の旅客用にすることもできた。非常に大きな空間がとれるので、大変贅沢な設備にすることができ・・・」と述べられている。

乗客用キャビンは2段ベッドのツインで船体中央部に配置され、舷側側はプロムナードになっている。
ダイニングおよびラウンジは中心線側に設けられている。

この図面はおそらくドイツと合衆国が2隻ずつ保有して北大西洋定期航空路を運航することを考えて「アクロン」をベースに試設計したものであろう。

「グラーフ・ツェッペリン」世界周航時にエッケナー博士は帰途をレーマン船長に任せてアメリカで下船し、グッドイヤー・ツェッペリンや米当局と打ち合わせを行ったと思われるが、その直後に起きた世界大恐慌によりこの計画は立ち消えとなってしまった。

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