(旧)紺碧の海

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（生い立ちの記：４４）　シルバー・レストラン「紙風船」

• bremen
• 16:25
• カテゴリー:生い立ちの記

Ｙ大学に移籍した年、岩国に建設していたシルバー・レストランが竣工した。

家内が、Ｓ建設に相談して建てたものである。
「これまで栄養士、調理師として調理学校の教師をしてきた。人に教えることも大切な仕事であるが、今まで学んできたことを実践することで社会に還元したいと思う。
人は老いてくるといろいろな不具合が出る。それで一人ひとりのカルテを作り、それぞれの体調に合わせた食事を提供するレストランにしたい。
元気で店に来られる人には店で、店に来られない人には配達をする。
店には出来るだけゆとりを持たせ、食事を摂るコーナーと趣味のコーナーを設け、色紙など作品も展示できるアトリエで、集まった人がくつろいで話が出来る場所にする。
厨房はときには料理教室も出来るようにしたい。」

社長である建設士Ｓ氏はこの話に大変共鳴してくれた。

そしてルイス・カーンをイメージして明るいレストランを作ってくれた。
厨房設備もできあがり、お世話になった方々を招いて披露パーティも行ったときは、教え子達が沢山手伝いに来てくれた。

レストラン「紙風船」は５月に営業を開始したが、本人はそこに行けなかった。

Ｊが勤めていた会社を退職し、毎日県境を越えて自動車道で通ってくれた。

義父の土地に建っていたその建物はいまもそこに建っている。

建築士Ｓ氏がその件をブログに載せているのを最近知った。
機会があれば再会したいと思っている。