2010年07月25日

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飛行船四方山話(192):世界周航時の搭載物

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[区分] 航行:搭載物

[難易度]初級

[問題]
「グラーフ・ツェッペリン」が世界周航をするに当たって、不時着に備えて秘密裏に搭載したものがありました。
次のうち、搭載していなかったものはどれでしょうか?

1.釣り道具
2.猟銃
3.弾薬
4.非常食

[答]

[解説]
1919年に実施された「グラーフ・ツェッペリン」の世界周航の前に、世界を一周したのは軍用機で、しかも4機で出発して途中で2機を失い、175日掛けてやっと2機だけ帰り着きました(実飛行時間は371時間あまり)。
民間機では「グラーフ・ツェッペリン」就航後の1930年に4ヶ月掛けた飛び石飛行で周航していますが、乗客など乗せられる状態ではありませんでした。
「グラーフ・ツェッペリン」は寝台付きキャビンに20人の乗客を乗せ、昼間はラウンジで下界を見下ろしながら談笑し、一日3度ダイニングで会食することが可能でしたが、世界初の冒険飛行には違いありません。
それで、不時着に備えて猟銃も積み込まれました。しかし世間に不安をあおることをおそれて新聞記者たちにはオフレコにするように依頼していたと言われています。
乗船した新聞記者ののなかには、シベリアを流れるレナ川、オビ川などを見て釣り道具を載せておけば良かったと乗船記に書いている人もいました。
航洋船舶に搭載されている救命艇には非常食などと一緒に釣り道具が積み込まれています。
幸いにも猟銃を使う必要はありませんでしたが、フランクフルト新聞のガイセンヘイナーは、これに関し物議を醸す発言をしたことがあります。


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