2010年06月29日

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飛行船四方山話(175):「グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」のプロペラ

LZ130_1.jpg

「LZ130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」は「ヒンデンブルク」の同型船であったが・・。

[区分] 設計・推進

[難易度]上級

[問題]
「LZ129:ヒンデンブルク」の同型船「LZ130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」のプロペラは推進式だったでしょうか、牽引式だったでしょうか?

1.船舶のプロペラのように推進式であった
2.多くの飛行機のように牽引式であった。
3.チルト方式で推進式にも牽引式にも使用できた
4.ダクト方式の推進式であった

[答]

[解説]
「LZ129:ヒンデンブルク」の同型船「LZ130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」は、1937年10月27日にリオ・デ・ジャネイロ向け第1便として出発する予定で建造中でしたが、「ヒンデンブルク」の事故のあと工事を中断していました。
1937年の秋にアメリカ議会でヘリウムの輸出を認める特例法が制定されたので、本来のヘリウム船として工事が再開されましたが、揚力が10%減少するので設計変更が行われています。
このため乗客用キャビンは40人分に減じられましたが、20室のうち4室は右舷側舷側に置かれ特別室と呼ばれました。
しかし、合衆国内務長官がヘリウムの輸出を認めず、「LZ130」は水素船として完成されました。
エンジンは「ヒンデンブルク」と同様、ダイムラー・ベンツのディーゼル・エンジンが4基搭載されました(V型16気筒、約1000馬力×4基)。
しかし「ヒンデンブルク」のプロペラが「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」などと同様、推進式であったのに対し「LZ130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)」ではプロペラを前進方向に取り付けた、いわゆる牽引式に装備されました。

LZ130_1a.jpg

これは上掲写真を一部拡大したものです。
エンジンゴンドラの前方に4翅プロペラが判ると思います。

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