2010年06月25日

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飛行船四方山話(171):「グラーフ・ツェッペリン」のリベット

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電気溶接の実用化までは船舶もリベット接合であった・・。

[区分]施工:工作

[難易度]中級

[問題]
硬式飛行船の金属フレームはリベットで接合されていました。
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」の建造に用いられたリベット本数はおよそ何本だったでしょうか?

1.約5万本
2.約50万本
3.約500万本
4.約5000万本

[答]

[解説]
軽合金の接合には鋲(リベット)が用いられました。
戦後、鋼船の工作法に電気溶接が本格的に採用されるようになったのでブロック建造が可能となり、船台上でキール(竜骨)を接合しフレーム(肋骨)を立て揃えていた頃に較べて建造期間が大幅に短縮されました。
しかし、アルミニュームやジュラルミンのような軽金属の溶接は問題が多く、リベット接合に依存していたのです。
飛行機では空気抵抗を減少させるため鋲頭が突起しない沈頭鋲が使われていました。
飛行機でも飛行船でもイギリスのように合板で作られることもあり、その場合は木材用接着剤が使われました。
ドイツでもシュッテ・ランツの飛行船はツェッペリンの特許を回避するためフレームに合板が使われました。
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」の建造に用いられたリベット本数はおよそ5百万本と言われています。
ちなみに、大和型戦艦の鉸鋲数は約615万本であると言われていますが、約750万本もの溶接棒も併用されています。
鋲の大きさは全然違いますが、当時のツェッペリン飛行船が如何に軽量化に腐心していたかが推測出来ます。


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