2010年04月10日

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朝日新聞社の「神風」ロンドンに到着

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1937年4月6日の午前2時に立川飛行場を飛び立った、朝日新聞社の純国産飛行機「神風」が日本時間10日0時30分(現地時間9日午後3時30分)に、ロンドンのクロイドン飛行場に着陸した。

所要時間94時間17分56秒(実飛行時間51時間19分23秒)であった。

前年の11月に、フランス航空省が、パリ・東京間を100時間で飛んだ飛行士に懸賞金を出すと発表して、幾組かの挑戦者がこれに挑んだがすべて失敗に終わっていた。

「神風(登録符字:J-BAAI)」は、三菱重工業が陸軍からの計画要求により試作した新高速偵察機(キ-15)であった。
朝日新聞社は、その試作2号機を陸軍の承認を受けて三菱から購入したのである。
キ-15は、試験飛行で優秀な成績を上げ、97式司令部偵察機として採用され、合計437機生産された。
民間機としての形式名には三菱・雁(かりがね)型が採用された。

この偉業を達成したのは飯沼正明飛行士と塚越賢爾機関士であった。

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飯沼飛行士は、軍属として生産された飛行機を前線に送り届ける業務に従事していたが、開戦直後の1941年12月11日に、プノンペンの飛行場で着陸して地上走行中の飛行機のプロペラに当たって死亡した。
享年29歳であったという。

塚越機関士は、1943年7月7日にドイツに向けて無着陸飛行に飛び立った長距離機キ-77の2号機に乗り組み消息を絶ち、1945年5月4日に戦死が認定されている。


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