2010年02月13日

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大空への挑戦:プロペラ機編

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表記の本は、飛行艇に関する章が20ページ、飛行船に関する記述が10ページ余り載っていたので購入していたものである。
この程、まえがきから通して読んでみて、実に内容のある本であることがよく判った。

この狭い書斎にある技術関係の文献には英独の原書が多く、国内で出版されたものが少ない。
外国の文献を2、3冊読んで(場合によっては丸写しに近いものもある)その邦訳を並べたものが殆どで、著者の主張とか信念が見あたらないものが多いからである。
なかにはその内容が矛盾しているのではないかと悩ませられる場合もある。

ところが、この本の記載内容には著者のものの見方に裏打ちされた思想が読み取れる。

途中まで読んでいて、考え方を改めさせられるものがあった。

第1章:飛行への挑戦
第2章:長距離飛行への挑戦
第3章:長距離飛行から航空路開拓へ
第4章:長距離飛行への日本の挑戦
第5章:飛行艇の時代
第6章:戦後の航空路開拓
第7章:高高度飛行への挑戦
第8章:高空病の脅威と与圧室の開発
第9章:高高度飛行と航空機の金属疲労
第10章:軽量構造への挑戦
第11章:軽量構造の追求
第12章:プロペラ
第13章:降着装置の変遷
第14章:飛行船の栄光と終焉
第15章:スピードへの挑戦
第16章:高速飛行への日本の挑戦

著者は1931年生まれで幼少期から飛行機に憧れていたが高校時代、日本はまだ敗戦国であり航空事業にも航空工業にも道は開かれていなかったため、大学は船舶工学を専攻している。
造船工学科に入学したころ、サンフランシスコ講和会議のあと日本航空株式会社が新発足し、日本の航空事業が再開された。
このため航空機工場の設計部に入社することが出来た。

読み終えたらジェット機編も読んでみようと思っている。


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