2009年10月21日
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ドルニエの伝記写真集「クラウデ・ドルニエ:航空に捧げた生涯」
ドルニエの本が届いた。
ドルニエはミュンヘン工科大学を卒業後、ツェッペリン飛行船製造社に入社した。
世界最初の硬式飛行船「LZ1」が建設され、飛揚したマンツェルで飛行機の開発を手掛けた。
この本は、そこから説き起こして、ドルニエが「LZ23」あたりまで飛行船やその格納庫に関わり、「LZ1」の船体を設計したテオドール・コーベルとともに飛行機の開発を始めたところから始まる。
テキストもさることながら、この本には50件以上の巨人飛行艇「DoX」の写真をはじめ430枚以上の写真や図面が掲載されている。
ドイツ博物館で展示されていたときの写真や、そこで連合軍の爆撃により破壊された写真は初めて見るものであった。
これは同書に掲載されていた傑作飛行艇「ヴァル」のカラーポスターである。
「ヴァル」に関しても、中継船「ヴェストファレン」からカタパルトで発射される写真や、根室に飛来したときの写真など貴重な写真が掲載されている。
これは大西洋横断旅客用飛行艇「Do214」の一般配置図である。総2階の艇内にはキッチン・バー・ラウンジなどが描かれている。
これはその一部を拡大したものであるが階上後部のコンパートメントである。
こちらは階下前部の広々としたラウンジである。
この時代は、飛行船も飛行機も長距離では随分ゆったりしたスペースが考えられていたことが読み取れる。
残念ながらこの飛行船も現実に製造されることはなかった。
飛行艇の時代は短かった。
やがて第二次世界大戦となり、戦後は陸上機(ジェット旅客機)の時代になった。
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