2009年08月29日

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LZ127:グラーフ・ツェッペリン世界周航達成(8月29日)

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歴史を溯ること80年、1929年8月29日の朝、「グラーフ・ツェッペリン」は再びニューヨークの自由の女神の前に姿を現した。

乗客を乗せた航空機として初めて世界一周を達成したのである。

大口スポンサーである米新聞王ランドルフ・ハーストが、資金提供の条件として世界周航の発着点をニューヨークの自由の女神像に指定していたのである。

1929年8月1日にフリードリッヒスハーフェンを飛び立った同船は、向かい風のため95時間掛けてニューヨーク郊外のレークハーストに到着した。
そこから乗り込む乗客を乗せて8月7日の夕方、フリードリッヒスハーフェンに向かった。
東航は追い風を受けて55時間で母港に帰ることが出来た。
そこで5日掛けて船体やエンジンの点検・整備を行い8月15日の4時35分に東京(霞ヶ浦)に向かった。
霞ヶ浦出発は22日朝の予定であったが、格納庫から引き出す際にトラブルを生じ、翌23日の午後、アメリカに向けて出発した。

日付変更線を東に通過したので24日を2度経験し、25日の夕刻サンフランシスコ上空に到達した。
しかし、ここには着陸用の設備がなく、夜間ゆっくりと南下してロサンゼルス上空で26日の朝を迎えた。
夜のあいだに大地が冷え込み、着陸するために1000立方メートルもの水素ガスを放出せざるを得なかった。
補充するための水素も充分に用意されておらず、何人かの乗務員を下ろして辛うじて離陸している。

そして8月29日の朝7時にニューヨーク郊外のレークハーストに着陸し、世界周航を達成したのである。

「グラーフ・ツェッペリン」は9月1日に同地を離陸してフリードリッヒスハーフェンに帰港した。

レークハースト・レークハースト間の世界一周をアメリカの世界周航、フリードリッヒスハーフェンからフリードリッヒスハーフェンまでの世界一周をドイツの世界周航と呼んでいた。

写真は、その翌年ヨーロッパ・南米・北米を結んだ、いわゆる三角飛行(第1回)でレークハーストに着陸したときの写真である。

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