2009年08月12日
「船の文化検定」体験乗船会(於門司)
新幹線で新下関駅に着いた。
山陽本線の乗換駅で、リフトや動く歩道を利用して在来線の駅にわたる。
この駅は、長門一宮と言っていた。
山陽本線は瀬戸内海側を走っているイメージであるが、下関市内は地形が凸凹しているので、下関市内である長府駅を過ぎると陸側に入り込み、山陰本線に近づいて行く。
天気予報ではあまり良い予測をしていなかったが、ここのプラットフォームから見る空は秋のように爽やかであった。
北から来る山陰本線と合流すると間もなく幡生駅であり、その次が終着駅下関である。
関門渡船の乗り場である唐戸は、駅から約3キロである。
派手な塗装でタイヤを描いた変な船もいた。
ここから約2キロの対岸まで頻繁に連絡船が往復しているが、自販機で切符を買って来ると出たばかりであった。
集合場所は門司港駅前の噴水広場で、ここに協会の担当者が幟を持って待機しているはずである。
連絡船に乗って上陸し、信号を待って横断歩道を渡って到着したらちょうど集合時間の13時50分であった。
集まったのは予想していたより少なく、担当者を含めて6名であった。
門司郵船ビル、旧門司三井倶楽部などを傍を歩いて第1船溜まりについた。
そこに外輪船と並んで北九州市海事広報艇「みらい」がいた。
午後2時に、跳ね橋ブルーウィングが開くのを待ちかねて海峡に乗り出した。
両側から盛んに手を振ってくれる。
正面に下関水族館「海響館」や下関グランドホテル、カモンワーフ、唐戸市場などを見て、「みらい」は右に舵を取って関門橋の下を通過して門司港田野浦地区、太刀浦地区を海上から眺めた。
ここに繋留されている船舶や、コンテナヤード、サルベージ会社などをキャビン中央の大型スクリーンに映して説明してくれる。
そのなかに大量の麻薬を密輸して摘発された某近隣国の小型貨物船もいた。
このあたりは1185年の4月に壇ノ浦の戦いの行われた海面である。
周防灘の東にあたり少し東には、満珠・干珠の小島も見える。
太刀浦のコンテナターミナルをまわって南下すると海上に新しく造築された北九州空港がある。
ここで「みらい」は左舷に16点回頭して、再び関門橋を通過する。
この海底には国道トンネルが走っている。
右舷側に下関、左舷側に門司港西海岸地区を眺めながら30ノット近い速度で航走する。天気も良く風もないので実に爽快である。
右舷側には下関のランドマーク「海峡ゆめタワー」も見える。
三菱重工の造船所のある下関・彦島と巌流島の別名をもつ舟島のあいだに入ってきた。
彦島の西端にマイルポストのようなダブルポストがあった。点灯している。
この海底にケーブルか何か敷設してあるのでアンカーを入れないように注意しているのであろう。
彦島と舟島のあいだを抜けて響灘に出た。
そこで大島商船高専の練習船と出遭った。
ブリッジも見学させて貰った。
下のキャビンの大型スクリーンには、水平360度をスキャンし、ズーム出来るITVのほか、レーダースクリーン、ソナー、GPSによる航跡図、エンジンルームのモニターなどが表示できるようになっている。
運転席は3席で、左舷側の席には若い女子職員が着席している。
船長、機関長のほか客室には2人のキャビンアテンダントが乗務していた。
約1時間の体験航海を終えて門司港の連絡船の発着する船溜まりに接舷した。
実に爽快な乗船会であった。
北九州市港湾当局、日本海洋レジャー安全・振興協会九州事務所の各位に感謝して帰途についた。
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