2009年03月17日

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飛行船四方山話(129): 世界周航時携行品の制限重量

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世界一周飛行なのに重量制限は厳しかった・・。

[区分] 運航・搭載物
[難易度]初級

[問題]
「LZ127:グラーフ・ツェッペリン」が世界周航をしたことはよく知られていますが、そのとき持ち込める携行品の制限重量はどのくらいだったのでしょうか?

 1. 20kg
 2. 30kg
 3. 40kg
 4. 50kg

[答] 1

[解説]
硬式飛行船の静的浮力は、アルキメデスの原理によりその排除する空気の質量に左右されます。
空気の質量は気温が5℃違えば1立方メートルあたり 0.02〜0.023 kg 増減しますから、体積10万5千立方メートルの「グラーフ・ツェッペリン」の場合 2トン以上増減することになります。
出発の朝、気温が上がって離昇出来ずに出発を延期したこともありました。
従って乗員・乗客の携行物の重量は厳しく制限されていました。
それにしても、出発から帰着まで3週間以上にわたる世界一周飛行で携行品の重量制限が20kgと言うのは厳しいと思います。
フリードリッヒスハーフェンから霞ヶ浦まで乗船した大阪朝日の特派員、北野吉内はゴルフ・バッグ、蓄音機、レコードなどを見送りに来た友人に処分を託しています。
ただ一人の女性特派員、ドラモンド・ヘイ女史は、それでも毎日違う衣装でラウンジに頑張っていたと言います。
南米定期空路に就航していたときも載荷状況や気候によって、持ち帰る土産はパイナップル1個に制限されることがありました。


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