2009年02月12日
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飛行船四方山話(99): ドイツ以外の硬式飛行船(14)
アメリカの硬式飛行船(2)
[区分] 一般・歴史
[難易度]初級
[問題]
アメリカで初めて国産された硬式飛行船ZRS4:アクロンには様々な新機軸が盛り込まれていました。
推進用エンジンはどこに何基搭載されていたのでしょうか?
1. 8個のエンジンゴンドラに各1基搭載されていた
2. 4個のエンジンゴンドラに各2基タンデムに連結されていた
3. 8基のエンジンを船内に装備し、船外のプロペラと回転軸で連結されていた
4. 6基のエンジンを船内に装備し、2基をエンジンゴンドラに搭載していた
[答] 3
[解説]
アメリカ海軍の発注した新型硬式飛行船は、グッドイヤー社とツェッペリン飛行船製造社と合弁で設立したグッドイヤー・ツェッペリン社で開発・建造されました。
フリードリッヒスハーフェンから派遣されたカール・アルンシュタインとその12人の弟子達と呼ばれる技術者が設計基幹要員でした。
船体寸法はLZ127:グラーフ・ツェッペリンとLZ129:ヒンデンブルクの間でヒンデンブルクに僅かに及ばない大きさでした。
推進動力系では8基のエンジンを船内に搭載して、両舷船外にあるプロペラを回転軸で駆動する方式が採られました。
このため、現在ツェッペリンNTで実施しているように前進にも上昇にも使えるようにチルト機構が備えられていました。
同船は1931年9月25日に初飛行していますが、1933年4月4日に荒天の洋上で操縦不能となり、乗り組んでいた76名中73名が犠牲となりました。
その中にはアメリカで飛行船の開発・運用に大きな役割を果たしたモフェット提督も含まれていました。
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