2009年01月15日

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飛行船四方山話(71): ツェッペリン飛行船の建造所(3)

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フリードリッヒスハーフェンに作られたもう一つの格納庫・・。

[区分] 設備・格納庫
[級]  中級

[問題]
フリードリッヒスハーフェンのレーヴェンタールにも新たに格納庫か建設されました。
もともと飛行船運航のために作られたのですが、ここでも飛行船の新造工事が行われました。
ここで作られた飛行船は何隻あったのでしょう?

 1. 12隻
 2. 22隻
 3. 32隻
 4. 42隻

[答] 2

[解説]
フリードリッヒスハーフェンのレーヴェンタールに格納庫が建設されたのは1914年のことです。
飛行船の建造が軌道に乗って、生産工場と運用のための格納庫を分ける狙いがあったものと思われます。建造中の飛行船があったのでは帰港した飛行船の点検・整備のために使うことが出来ないからです。ちょうど、造船所の建造用船渠と修繕用船渠を使い分けるようなものだったと思われます。
ところがその年に第一次世界大戦が勃発し、数ヶ月もしないうちに収まると思われた戦争が長期化してしまいました。
それで、レーヴェンタールでも軍用飛行船を建造することになりました。
ここで建造された飛行船は「LZ41(L11)」、「LZ44(LZ74)」、「LZ46(L14)」、「LZ48(L15)」、「LZ51(LZ81)」、「LZ52(L18)」、「LZ56(LZ86)」、「LZ57(LZ87)」、「LZ61(L21)」、「LZ64(L22)」、「LZ67(LZ97)」、「LZ68(LZ98)」、「LZ72(L31)」、「LZ78(L34)」、「LZ84(L38)」、「LZ90(LZ120)」、「LZ93(L44)」、「LZ96(L49)」、「LZ101(L55)」、「LZ107(L62)」、「LZ111(L65)」、「LZ114(L72)」の22隻です。
陸海軍別では陸軍7隻、海軍15隻です。
これはリン酸を使った焼夷弾が使われるようになると陸軍は飛行船の使用を断念したためで、その後は海軍飛行船が出撃していました。

レーヴェンタールは、現在ツェッペリンNT型準硬式飛行船を建造しているツェッペリン飛行船技術社のあるアルマンシュヴァイラーに隣接した町です。
本工場に近かったので資材や技術者の融通もつけられたので、それに次ぐ隻数を建造したものと思われます。

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