2008年12月27日
飛行船四方山話(52): グラーフ・ツェッペリンの運航実績
プロトタイプながら驚異的なその運航実績・・。
[区分] 運航・実績
[級] 初級
[問題]
LZ127:グラーフ・ツェッペリンは飛行船を世間に広報することと、航法や乗客サービスなど航空路開設の調査のために建造されたのですが、非常に立派な運航実績を挙げています。
その運航実績はどのくらいだったでしょうか?
1. 63飛行、乗客3059人
2.103飛行、乗客2253人
3.218飛行、乗客1553人
4.590飛行、乗客13110人
[答] 4
[解説]
ツェッペリンの飛行船船長であったハンス・フォン・シラーの著書 "ZEPPELIN: Wegbereiter des Weltluftverkehrs" によると1928年9月18日から1937年6月18日までの間に590回飛行を行い、総飛行時間17177.48時間で、169万5272kmの距離を飛行し、3万4千人を乗せて飛んでいます。そのうち乗船料を支払った乗客は13110人となっています。運送した貨物は30442kg、郵便物は39219kgになります。
飛行回数のうち南大西洋横断飛行は136回、北大西洋は7回、太平洋は1回です。
参考までにLZ120:ボーデンゼーの飛行期間は1919年8月24日から連合国側に差し止められた12月5日までで、103回の飛行で、総飛行時間は532時間、距離にして5万1258km、総乗船者数は4050人、有料の乗客は2253人、運送した貨物は3千kg、郵便物は5千kgです。
LZ129:ヒンデンブルクの飛行期間は1936年3月4日からレークハーストで炎上した翌年5月6日までで、63回の飛行で、総飛行時間は3088.36時間、距離にして33万7129km、総乗船者数7305人、有料乗客3059人、運送した貨物9758km、郵便物8869kgとなっています。
LZ127:グラーフ・ツェッペリンの実績は桁違いでした。
ちなみに、ヘルマン・ヘッセも乗ったLZ10:シュヴァーベンは約1年の運航でしたが218回飛行して、乗客1553名を含め4354名乗船しています。この総数には陸海軍を含めた訓練生も含まれています。
"飛行船四方山話(52): グラーフ・ツェッペリンの運航実績"へのコメントはまだありません。