2008年12月26日
飛行船四方山話(51): 乗務員でも乗客でもない乗船者達
グラーフ・ツェッペリンにはペットも密航者も乗っていた・・。
[区分] 運航・雑
[級] 初級
[問題]
グラーフ・ツェッペリン最初の訪米飛行に離陸したあと、19歳のクラレンス・テーフンという青年が密航しているのが見つかりましたが、これ以外にも各地で密航が企てられました。
人間以外の動物も乗っています。
世界周航の途中、ウラル山脈を通過したあと船内で小動物が見つかりました。
その小動物とは何でしょうか?
1. 猿
2. 犬
3. 猫
4. 豚
[答] 3
[解説]
密航者はツェッペリン飛行船の悩みの種でした。
子供から新聞記者とカメラマンまで、多くの密航者が発見され、DELAGでは「密航者は見つけ次第、パラシュートで船外に追放する」と発表したと言われています。
先に述べたクラレンス君は乗組員が付き添ってフレンチ・ラインの客船「イル・ド・フランス」でヨーロッパに送り返されています。
世界一周飛行のときは霞ヶ浦でも密航を企てた日本人が見つかっています。
グラーフ・ツェッペリンは乗客や郵便物以外に、乗用車や小型飛行機など様々なものを搭載しています。
檻に入れたチンパンジーを運んだこともあります。
動物は餌をやらなければならないし大変だったと思います。
世界一周の途中で見つかったのは黒猫でした。
飛行船指令のエッケナー博士はドラモンド=ヘイ女史にこの猫を預けたそうです。
この飛行船が南米定期便に就航している頃、チャウチャウ犬「ヴィードル」がマスコットとして飼われており、アルバムに写真が残されています。
生きた豚を運んだという記録は見たことがありませんが、ザムト船長の著書には、戦後の食糧統制の時代にLZ120:ボーデンゼーでヤミの豚肉がベルリンに運ばれたことがあるという記述があります。
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