2008年09月08日

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119隻のツェッペリン飛行船指令

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先日紹介したように、フォン・シラー船長著「ツェッペリン」の付録にF.シュタール中将のまとめたツェッペリン飛行船製造全飛行船一覧表が掲載されている。

上の写真に示すように、限られた紙面に他に見られない情報が圧縮して盛り込まれている。

1.はツェッペリン飛行船製造社の型式番号である。
2.は建造番号、あるいは計画船の計画番号で、その下に建造工場の記号を示す。
3.は飛行船の区分で、試作船(V)、陸軍(H)、DELAG船(D)、海軍船(M)を示す。
4.は船の長さ(m)で、その下に直径(m)を示す。
5.は浮揚ガス嚢数で、その下にガス容量を1000立方mで表示する。
6.は海面上、気温0°、気圧示度760mmで、載荷重量を、その下に静的上昇限度を示す。
7.はエンジン数、その下にメーカー名、形式、1基の馬力、総馬力を示す。
8.はゴンドラ数、その下にプロペラ数を示す。
9.は速度をm/毎秒で、その下に航続距離を1000km単位で示す。
10.には建造、初飛行、結末、配属先、指令(軍用船は司令)、特記事項を示す。

これを見ると、DELAGで指令を務めたフォン・シラーとレーマンは陸軍飛行船、フレミングは4隻の海軍飛行船の指揮を執っていたことが判る。

LZ-127:グラーフ・ツェッペリンの指令は、エッケナー博士を初代として、レーマン船長、フレミング船長、フォン・シラー船長、ヴィッテマン船長、プルス船長が務め、LZ-129:ヒンデンブルクは同じく、エッケナー博士、レーマン船長、プルス船長が指令で、LZ-130:グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ)は、エッケナー博士のあと、フォン・シラー船長、ザムト船長に引き継がれたことが判る。

また、レークハーストで事故に遭ったLZ-129:ヒンデンブルクの1937年度第1回の訪米飛行については、全乗務員のほか、乗客全員の名簿とそのうちの犠牲者も記載されており、レーマン船長が乗客として乗船していて犠牲になったことも読み取れる。

グラーフ・ツェッペリンについては、北極探検飛行時の乗務員および、調査に乗船した専門家の名簿も、世界一周飛行のときの乗員も、後半のみであるが掲載されている。

写真に見える海軍飛行船「L-31」(建造番号LZ-72)は、歴戦の勇士マーティ大尉が指揮を執っていて戦死した飛行船である。

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