2008年07月17日
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隈部一雄著「ツェッペリン」
手許に昭和15年発行の隈部一雄著「ツェッペリン」(新潮社版)が届いた。
新潮社の新傳記叢書の第三彈らしい。
田中寛一著「ペスタロッチ」、板垣鷹穂著「ミケランジェロ」に続いて発行されており、「福澤諭吉」、「杉浦重剛」、「本居宣長」、「小村壽太郎」、「頼 山陽」、「川上操六」、「パスツール」、「ベートーヴェン」、「キュリー夫人」、「エヂソン」、「アムンゼン」、「ガリレー」、「ゲーテ」と近刊書名が並んでいる。
定價一冊壱圓と表示されている。
旧仮名遣いで多少読みづらいが、ちょっと見たところ一読の価値はあるようである。
まえがきによると主としてエッケナー博士の「ツェッペリン伯」から材料を取ってあると書いてある。
しかし、ヒンデンブルク事故の3年後に書かれた本書にはLZ1からLZ10:シュヴァーベンの成功までが記載されており、エッケナー博士の著書にあるその後の進展については触れられておらず、まえがきには「第二次の歐洲大戰が起こってから、ツェッペリン飛行船がどのやうに扱われて居るかは明らかでない。」と述べられている。
欧州の情報が得られたかった当時としては仕方のないことかも知れない。
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