2008年06月29日
Filming the DUMBUSTERS
今日、見出しに示した表題の本が届いた。
特殊爆弾でルール工業地帯の発電用ダムを破壊するために編成された RAFの617 Squadron と24歳でこの作戦を指揮し成功させたガイ・ギブソン中佐を描いた映画製作書である。
映画では主役にギブソン中佐と、特殊爆弾を開発したバーンズ・ウォリス技師の2人を挙げているが、やはり技術者は何時も助演者である。
今回は写真を幾つか挙げてみる。
見出しの写真はアブロ社製木製4発ランカスター爆撃機の操縦席におさまったリチャード・トッド演じるギブソン中佐(右)とコパイ役のロバート・ショウである。
スピンをかける駆動枠にドラム型爆弾を装備して敵地へ向かうランカスターである。
スキャンプトンで特殊爆弾を実装した617爆撃中隊である。
大型球形爆弾と言われることもあったが、実際にはドラム型で、水面をスキップするように進行方向と逆に高速スピンをかけていた。
勿論、この改造で弾倉蓋は撤去され、重量コンペンセートのため上部銃座も撤去されていた。
爆撃で崩壊したメーネダムである。
撮影のためダムの模型も作られたが、この写真は実写である。
ダム堰堤に係留気球が見える。
出撃前のランカスター爆撃機である。
この作戦で、8機の未帰還機を出している。
映画の中でも BBC のラジオで "Eight of our aircrafts are missing." と放送されていた。
イギリスは早くから軍用機に合板を取り入れていた。
ギブソン中佐が戦死したときに乗っていたデ・ハビランド・モスキートも木製であるが、外形で洗練されていた英軍機はスピットファイアとモスキートくらいで、他はお世辞にもスマートと言える機体はない。
実際に、英国内のダムや湖で猛訓練をしていたが、映画では観光地である湖水地方のウィンダミアでも撮影されたと書かれていた。
もう10年前になろうか、1ヶ月イングランドで過ごしたときに訪れたことがあるので懐かしく思い出した。
近くにはピーター・ラビットの生みの親で、ナショナル・トラスト運動を始めたベアトリクス・ポターも住んでいたところである。
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