2008年02月27日
レーマン著「ツェッペリン」入手
エルンスト・レーマン著「ツェッペリン」が到来した。
18枚の写真が挿入された、全38章(365頁)の著書である。
著者はエッケナー博士に代わってツェッペリンの社長になったが、1937年のヒンデンブルクの事故に乗り合わせていて亡くなったことはよく知られている。
この本は英文に訳されて、その1937年に刊行されており、最終章にはアメリカ海軍飛行船隊の父とも言われたローゼンタール中佐のあとがきも載っている。
この彼得意のポーズの写真が冒頭に載っていた。
見て、ちょっと困ったのは38章に見出しのないことである。
それで、各章の冒頭を少し読んでみた。
第1章はルフトハンザに代わってアフリカと南米の間の郵便飛行から始まる。
沢山のドイツ人移民の住む南米に郵便物を届けようとルフトハンザがドルニエ・ヴァル飛行艇を使って試験飛行を行ったが、両大陸を直接連絡するには航続距離が足りなかった。それで「ヴェストファーレン」と「シュヴァーベンラント」をチャーターして、大西洋の中央に配置し、ヴァルをこの傍に着水させて燃料を補給し、カタパルトで射出して大西洋を横断させたのである。記録によると1939年に第二次世界大戦が勃発するまでに飛行艇と母船による郵便飛行は481回を数え、10万通以上の郵便物を届けていると言う。
この母船が定期点検でドック入りしている間、飛行船「グラーフ・ツェッペリン」が代役を務めていたのである。
このほか、南米の政情不安で着陸できず、空中で食料が尽きたので航行中の客船に注文して肉やジャガイモを吊り上げた話など面白い話が続く。
第4章では、第一次大戦前の「ザクセン」による遊覧飛行の話もあり、第7章あたりからはロンドン空襲など一次大戦の話が続く。
第25章から一次大戦後の苦難の時期の話となり、そこから第38章の「ヒンデンブルク」まで、ZRⅢ(LZ126:「ロサンゼルス」)、LZ127(「グラーフ・ツェッペリン」)、LZ129(「ヒンデンルク」)、LZ130(「グラーフ・ツェッペリン(Ⅱ」)などの話が展開される。
これから読んで行くのが楽しみである。
"レーマン著「ツェッペリン」入手"へのコメントはまだありません。