2007年06月20日

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(飛行船:362) エッケナー博士とツェッペリン飛行船(18)

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(クーリッジ大統領と記念撮影)

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 ZRⅢ(ロサンゼルス)の飛行(10)

凱旋行進のように、飛行船は格納庫に運ばれ繋留された。

新聞記者が走り寄り、カメラマン達もやって来て、親切な海軍将校が助けに来てくれて我々を外に逃がしてくれるまで、1時間ほどつきまとわれた。

大洋横断飛行は貴重な経験であった。

ある天候状態が、飛行を早く安全にするために有効であると判った。

レークハーストに着いた後 天気図を見ると、アゾレスからニューヨークまでの西航で、明らかにその恩恵に浴していたこと、ニューファンドランド南の低気圧域を迂回するためには少なくとも さらに10時間を要していたであろうことも判った。

これは海上を航行するときの重要な知見の一つであった。

さらに、越えて行かねばならない航路上に居座る冷気団の前に展開する暴風前線の大気の乱れは、飛行船にとってそれほど危険でないことも判った。

これは重要な発見で、この後の飛行で再確認された。

航海術の観点から、我々の飛行に充分満足し、アメリカで培われた飛行船の運航に関する熱意を共感したのである。

11月中旬に、汽船でドイツに帰ったが、ZRⅢが 両国民の関係改善に貢献した喜びと達成感と誇りで一杯であった。

私は、この飛行がドイツ国民に与えた影響を知りたかった。

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[註1]挿絵
挿絵の写真は Brigitte Kazenwadel-Drews著 "Zeppelin erobern die Welt"(Delius Klasing版(2006) から転載した。

[註2]3代の大統領
エッケナー博士はクーリッジ大統領を含め、3代の合衆国大統領と会見している。

[註3]米国の大歓迎
エッケナーの著書には記述されていないが、この時の合衆国の歓迎ぶりは尋常ではなかった。
リンドバーグが北大西洋単独無着陸飛行に成功して凱旋したとき以来であったという。
ニューヨークで紙吹雪のなかパレードをした写真はよく知られている。
写真はワシントンで行われた大統領の祝賀パーティの翌朝ホワイトハウスを訪れたときのものである。
数年前の敵国であったドイツの国歌が歌われたという。


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