2007年05月15日
(飛行船:325) 丁亥飛行船紀行(11) フリードリッヒスハーフェンの街
閉館時間になって博物館を出て湖岸通りに出たとき、その日のフライトを終えて発着場に帰って行く半硬式飛行船フリードリッヒスハーフェン号が見えた。
フリードリッヒスハーフェンはツェッペリン飛行船の聖地である。
当時、ツェッペリン飛行船に搭乗する乗客が宿泊して会食し、宿泊していたというクアガルテンホテルは第二次大戦末期に破壊されてしまったが、市庁舎の前にあったツェッペリン噴水は破壊を免れ、フリードリッヒ通りに移設されていた。
これが当時のツェッペリン噴水の写真である。
市駅の北、飛行船発着場の西にツェッペリン村(Zeppelindolf)と呼ばれる一角がある。
地図でみると、ヒンデンブルク通り、ルードヴィッヒ・デューア通り、ミュラー通りなどツェッペリン飛行船に縁のある人名をつけた通りが集まっている。
もっとも、この地区だけではない。
ツェッペリン通りとかエッケナー通りなどは街の主要路につけられている。
ツェッペリン飛行船製造の主任設計者であったデューア博士の名を冠したルードヴィッヒ・デューア学校という文字も見える。
おそらく工業専門学校であろう。
ツェッペリン博物館は鉄道の港湾引込線の終点のすぐ前にある。
博物館の横を抜けて湖岸に出ると連絡船が横付けしており、ヨットやボートの船溜まりである。
その湖岸通りは土産物屋やオープンカフェで賑わっており、ここでも人はアイスクリームを食べながら歩いている。
500mも行くと湖岸緑地が広がって大道芸人やストリートミュージシャンのまわりに人が集まっていた。
1キロほど西にシュロスキルヒェのツインタワーがある。
フリードリッヒスハーフェンのランドマークである。
この時間は逆光の鐘楼が美しい。
湖上に出ていた多くのボートが引き上げた後、オープンカー型の足漕ぎボートが取り残されていた。
湖の波打ち際で面白いパーフォーマンスを見せている人もいた。
石を積み上げてパゴダのようなものを作っている。
倒れないのが不思議と思って見ていたら一つ倒れた。
振り向くと東側はもう街外れでキャンピングサイトのようなところで人が湖に降りていた。
午後5時である。
我々は湖畔公園を通って帰ることにした。
ここでもマロニエが沢山花をつけていた。
宿舎に帰って窓から見下ろすと駅前広場は静かであった。
ここは飛行機の経路になっているらしく空を見ると縦横斜めに飛行機雲が走っていた。
今日も良い日であった。
一休みしてホテルのレストランで当地のビールを味わった。
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