2007年04月13日
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新刊「日本飛行船物語」
光人社NF文庫から新刊が出た。
秋本実著「日本飛行船物語」である。
奥付を見ると2007年4月9日印刷、4月15日発行となっている。
著者、秋本 実氏は昭和3年東京牛込に生まれ、東京都立航空専門学校に入学し航空機設計技術者を志したが終戦のため実現せず、以降、日本軍用機史の研究に従事した。
昭和23年から平成2年まで参議院事務局に勤め、委員会運営事務や広報写真撮影などに従事しており、日本軍用機関係の著述のほか「秋本実写真集・国会の四季」なども刊行されている。
目次を紹介すると
第一章「天翔る船の神話と伝説」
第二章「空飛ぶ方法の模索」
第三章「幕末気球奇談」
第四章「日本気球事始」
第五章「日本軍用気球の歩み」
第六章「日本軍用飛行船の歩み」
第七章「風船爆弾」
にあとがきが続き
約40頁にわたる気球・飛行船発達略年表が続く。
日本神話の「天磐船」やインド神話に出てくる飛行馬車などから「ふ号」と呼ばれた風船爆弾による米本土爆撃まで、記載内容は気球のことが多いが、飛行船も当初風船、航空船と呼ばれていたという。
この中で霞ヶ浦に移設された旧ドイツの飛行船格納庫がユッターボッグに在ったものだったという記述があった。
賠償として日本に送られた格納庫は、ブレーメン南西のアールホルンの格納庫ではないかと思っていたが、調べてみるとリューベックの南ラッツェブルク近くに、いまは乗馬クラブのある Jutebek という地名を見つけた。
オストゼー(バルト海)にも近く、一次大戦のときにここにも飛行船基地が置かれていたのだろうか?
この写真は「グラーフ・ツェッペリン」の来航時に、同船から撮影された霞ヶ浦格納庫である(アルバム写真170)。
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