2007年02月09日
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(飛行船:239) 「エッケナー博士の夢の乗り物」
ダグラス・ボッティング著「エッケナー博士の夢の乗り物」という本がある。
(Douglas Botting:"Dr Echener's Dream Machine by Douglas Botting")
A5板360頁のハードカバーである。
この本の見出しに良いイラストがある。
「LZ-127:グラーフ・ツェッペリン」の指令ゴンドラの各室配置を描いたものであるが、その上に飛行船のプロファイルが描かれていて、この指令ゴンドラが飛行船の主船体に埋め込むように造られている様子がよく判る。
これは、第一次大戦後同船を建造するために使える格納庫が、フリードリッヒスハーフェンの建造用第2格納庫しかなく、その寸法から新造飛行船の主要寸法が決められたからである。
設計主任のルードヴィッヒ・デューアが何度も基本設計をやり直して決定したと言われている。
このため、新しく建造された建造用格納庫で建造された「ヒンデンブルク」に較べても細長く、美しい外観に仕上がった。
ボッティングの本のイラストは、その輪郭線だけでなく、ウェブリングや縦通ガーダーの本数や配置も正確である。
序でながら同船が世界周航に出たときの航路も示されている。
こちらは夜航行した区間は塗りつぶしで昼間飛んだところと区別してあるのが面白い。
中央ヨーロッパ標準時と区別するためにローカルな日時にはアンダーラインがついている。
東廻りだから、日付変更線で一日バックしているのが判る(西廻りでは一日スキップしてしまう)。
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