2007年01月29日

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(ブレーメンとオイローパ:29) ブレーメンの南米クルーズ

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前回紹介したニューヨーク発着南米クルーズは徹底した準備の後に、1938年2月11日に始まり、40日間にわたって実施された。

「ブレーメン」はペルー、チリ、ウルグァイ、ブラジル、及びトリニダード島に寄港した。
ドイツと友好関係にあったアルゼンチンが含まれていないのは、このときの乗船客がニューヨークから乗船するアメリカ人であることを考えて、ドイツ色を和らげるためではなかったかと考えている。

殆ど15000マイルに及ぶこのクルーズをトラブルなく終了したが、やはりこのクルーズのハイライトはパナマ運河通航であった。

残念ながらこのときの「ブレーメン」のメニューは手元にない。

「ブレーメン」を描いた見出しのイラストは、このクルーズの4ヶ月前に北ドイツロイドの「コルンブス」が西インド諸島をクルーズしたときのメニュー表紙に載っていたものである(「コルンブス」の1937年10月28日のランチメニュー)。

この日の「コルンブス」のランチメニューは17種の前菜、9種の冷菜、5種のスープに始まるランチメニューには驚かされるが(ウズラ、子牛のタン、ラムキドニーなどのグリルは卵料理とともに10分かかると記されている)、ドイツでは夕食よりも昼食がメインになっているからであろう。
肉、魚、野菜などのほかにドイツ船らしく4種のポテトも挙げられている。

北ドイツロイドは当時、「ブレーメン」「オイローパ」とこの「コルンブス」を配船しており、これらの船を3姉妹のように宣伝していた。
3隻を並べたポスターも数種類制作された。
面白いのはこれらのポスターで船体を深紅で描いている点である。

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