2006年12月23日
(飛行船:194) ツェッペリンアルバム(写真:第74回) 写真93〜94 −LZ127 ギャレーとダイニング−
[93枚目:ギャレーのコックとボーイ]
操縦室右舷後方はギャレーになっている。
ドアの前には折り下げのテーブルがはめ込まれており、それが小さな配膳台として使われており、スチュワードが食器を下げるために用いることが出来た。
この写真はその狭いギャレーである。
背景に電熱式レンジと大きい2つの調理用鉄板ともう一つ1つの小さい鉄板があり、2つのオーブンと水槽がある。
右には冷水と温水の出る食器洗い台がある。
左は食器棚でギャレーからも外の通路からも利用可能出来た。
右はちょっと太めの名物コック、マンツである。
このギャレーで使われる電力は右舷の窓の外に設けられた風力式発電機で賄われていた。
[94枚目:ラウンジ兼用のダイニング]
この写真はラウンジ兼ダイニングから昼食時に撮影されたもので右後にヘッドウェイター、左にコック、手前にウェイターが見える。
ご承知のようにドイツでは昼食に一番のご馳走を食べる。
この写真でも乗客は正装して着席している。
ダイニングには4つのテーブルがあり、乗客定員20名分の肘掛け椅子が用意されていたが、同時に20人着席することはちょっと無理のようである。
このテーブルは折りたたみ式になっており、世界周航の際は蓄音機の音楽でダンスパーティも催されている。
後からこちらを見ているスチュワードはハインリヒ・クービスで、左で陽気なコックのマンツもワインを薦めている。
世界周航のとき、フリードリッヒスハーフェンで積み込まれたワインは80本、リキュール10本、ソーダ150リットル、氷600kgであったという。
ボーイの名前は判らないが、どこかで飛行中に少年の密航者が見つかってボーイの仕事をさせたとか読んだ覚えがある。
ただし、この写真ではちゃんとした格好をしているし正規の乗組員であろう。
中央の2本の柱は螺鈿のような化粧を施されていたといわれるが邪魔である。
特にこの5m四方程度のラウンジでダンスパーティをやったときは邪魔に違いない。
しかし、この2本で乗客の乗っているこのゴンドラを主船体から吊っている構造部材であり取り外すわけには行かなかった。
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