2006年12月15日
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(飛行船:186) ツェッペリンアルバム(写真:第66回) 写真84 −LZ127 横断面模型−
[84枚目:「グラーフ・ツェッペリン」の横断面]
この写真は精巧に作られた「LZ-127:グラーフ・ツェッペリン」の横断面模型である。
中央断面の模型であるが125mステーションの断面を前から後に見たところである。
左右下方に前部エンジンゴンドラが見える。
直径は30.5mで、「LZ-129:ヒンデンブルク」の46.8mに較べると細くスマートである。
これは第一次大戦後、フリードリッヒスハーフェンの建造用格納庫の寸法に制限されたからである。
この30mあまりの直径を28角形に直線桁で組み上げ、5m間隔でリングを配置したが3本目毎に補強材を入れたリングとし、これをメインリングと呼んでいた。
ちなみに「ヒンデンブルク」は36角形断面である。
断面に見える125mステーションのリングがメインリングである。
補助リングには補強材はなく、縦通材の支点としての役割が課せられていた。
中央のやや下に見える断面が中央通路である。
このレベルの上に水素を充填した浮揚ガス嚢が見える。
形状を維持するための張り線も再現されている。
中央通路の下は燃料であるブラウガスのガス嚢である。
中心線の底部に下部通路が見える。
操縦室とラウンジや客室キャビンのある司令ゴンドラの後部から下部通路に上がる階段が設けられている。
30名を越える乗組員の居室や休憩室は主船体底部に設けられていた。
中央通路から上っているのはガス排気筒で頂部のガス放出弁に通じている。
途中に見える弁は外気との圧力差で自動開閉するガス圧調整弁である。
なお、頂部のガス放出弁は中心の縦通材を避けて左に寄せて設置されている。
それにしても立派な模型である。
それぞれの桁材も細い針金で3角断面に組み合わせたものが使われている。
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