2006年12月14日
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(飛行船:185) ツェッペリンアルバム(写真:第65回) 写真83 −LZ127 浮揚ガス充填−
[83枚目:浮揚ガスの充填がほぼ完了した状態]
写真はガスの充填がほぼ完了した状態で、外被は 軸小径から船体の広い側壁まで達している。
このガス嚢の材質は薄くて軽く強いことに着目され「LZ-7」で初めてガス嚢の素材として採用されてからドイツでもイギリスでもソーセージに使われる牛の大腸が用いられていた。
数百人の女工達が牛の大腸を洗浄するもの、伸ばしながら細かく点検するもの、広い工場でなめしてパネルに接合するもの、足場の上で組み上がったフレームワークに取り付けるもの、完成したガス嚢に手作業でガス孔を開けるもの・・・と労働集約的に作業している写真が残されているが壮観である。
「LZ-127:グラーフ・ツェッペリン」の頃は人工の膜材に代わっていたが、牛の腸をなめした膜はゴールドビーターズスキンというが(ドイツ語ではDie Goldschlaegerhaut)、面白いのは邦訳された書籍では「牛の盲腸」と訳されていることである。
牛の盲腸は人間に較べて大きいかもしれないがその皮膜を何万平方mにもつなぎ合わせるのは大変であろう。
まだ、燃料ガス嚢は持ち込まれていない状態の写真なので製作状況がよく判る。
中心線上で浮揚ガス嚢の下面レベルに細い足場のようなものが見えるが、これが中央歩廊である。
このあと、燃料ガス嚢が持ち込まれる。
外被は既に張られているため飛行船の外は見えない。
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