2006年12月12日

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(飛行船:183) ツェッペリンアルバム(写真:第63回) 写真81 −LZ127 主船体内部−

Bild81.jpg
[81枚目:船体内部の眺め]

この写真は船内の側道と竜骨足場上部を眺めたところである。

上に中央通路があり、その上にガス排気筒の一部が見える。

右には張線のなかにバラスト水袋を吊ったメインリングが見える。

竜骨足場の広範囲な活用は Appendix のⅡ〜Ⅵに示した縦断面に示されている。
垂直安定板の下には応急用補助操舵盤があり、降下時に司令ゴンドラに支障のあるときはここで操船することが出来る。

下部通路は当然のことながら船体形状に沿って船首に行くに従って上り坂になっている。中央通路も中央部は中心線に平行であるが195ステーションの辺りから徐々に上昇してノーズコーンまで到達している。
これは中央通路が横断面の幾何学的中心ではなくやや下に配置されていることに起因している。
中央通路は浮揚ガスの水素ガス嚢と燃料であるブラウガスの境目に設けられており、そのガス容量が7:3か6:4の比で上部の水素ガス嚢の方が大きかったからである。

「LZ-129:ヒンデンブルク」と共にベルリンオリンピックのスタジアム上空に飛来した「グラーフ・ツェッペリン」はスタジアム上空で表敬のため船首を下げたが、そのとき船上では手空き要員が中央通路の後部から前方に走ったと言われている。

船首を下げるために人間バラストで重心移動を行ったのである。

操船のキーマンは昇降舵手であった。
無線で送られてくる気象情報を念頭に上昇/降下気流を先読みして水平を保つには熟練を要したと言われている。

それにしてもガス嚢の隙間の細いこの通路を数人が走る様は想像し難い。

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