2006年11月23日

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(飛行船:160) ツェッペリンアルバム(写真:第47回) 写真64 −ロサンゼルス号のガソリンタンク−

Bild64.jpg
[64枚目:通路に並べられている「LZ-126」のガソリンタンク]

通路にはアルミニュームで造られたそれぞれ容量420リッターのガソリンタンクが吊られていた。

この写真では片舷12個、両舷で24個のタンクが見えるので、容量は1万リッターを超える。

船体に造り付けのタンクでなく沢山の容器に分けて、しかもそれぞれのタンクを独立に吊っているのは飛行船が何らかの理由で傾斜したときに、その区画内で液体が低い方に偏りその重心移動で傾斜を増幅させることを避けるためと思われる。

重力と浮力で釣り合ってる点では海に浮かぶ船舶も同様であるが、船舶の場合海水の浮力による復元力が大きいのでそれほど大傾斜にはならない。

しかし、飛行船ではちょっとバランスを崩すと大傾斜を起こす。
「LZ-127:グラーフ・ツェッペリン」ではスペイン南部のシェラネバダから吹き下ろす突風で44度の傾斜を経験しており、最大49度までの傾斜が記録されている。
「LZ-126:(ZR Ⅲ:ロサンゼルス)」では1927年8月25日にレークハーストで最大85度まで傾斜した(飛行船:85参照方)。

傾斜する可能性のあるものでは『自由表面』というのは恐ろしい。

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[註]

ツェッペリンの写真を264枚(265枚のカードのうち1枚だけ写真ではない)を欠番なしに貼付したこのアルバムはコレクションの中でも貴重なものであるが、写真によっては上下の判別が難しいものもあり、この写真のように下隅に「 unten(下)」と焼き込まれている写真がある。
それでも何枚か上下さかさまに貼ってあるものがある。
この64枚目「LZ-126のガソリンタンク」もさかさまに貼られたものの一つである。

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