2006年11月22日
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(飛行船:159) ツェッペリンアルバム(写真:第46回) 写真63 −建造中のロサンゼルス号−
[63枚目:建造中の「LZ-126」]
フリードリッヒスハーフェンの建造用格納庫で組立・建造中の「LZ-126」である。
必要な強度を保持しながら船尾端部を軽くするために、設計・製造・組立の各工程における苦労が忍ばれる。
この写真ではフレームワークの側面と安定板(尾翼)内部の張線もよく判る。
船体背面と水平安定板の上の作業者と較べると如何に大きいかが判る。
これは上図の垂直安定板付近の船体背部の部分拡大である。
3人の工員が外被を張っているのが見える。
当時のことで、安全帽は被っていない。
おそらく高所作業用の安全帯も付けていないのであろう。
こちらは水平安定板の下の拡大であるが、2人の人物が見える。
組立職の職長か、点検パトロール中の検査課員であろうか?
それにしても尾翼の翼厚が厚い。
密航者がここに隠れることも出来る。
事実、1924年10月12日にフリードリッヒスハーフェンからレークハーストに空輸する際、ここにアメリカ人記者とカメラマンが隠れていたのである。
出発前のウェイオフ(重量チェック)で重量異常が判明し、船内精査の結果発見されている。
この手の密航を企てるものは後を絶たず「LZ-127:グラーフ・ツェッペリン」の世界周航の際は『ツェッペリン伯号関係者は出発後密航者を発見したる時は容赦なくパラシュートで直ちに地上に追放する旨宣言した』(東京朝日新聞昭和4年5月17日)そうである。
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