2006年11月18日
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(飛行船:155) ツェッペリンアルバム(写真:第42回) 写真59 −ボーデンゼー号の船内側道と燃料タンク−
[59枚目:「ボーデンゼー」の船内通路]
この写真は前回の図58と同様に飛行船内部を撮影したものである。
図57と同じように中央通路から舷側に向かう側道であるがガス嚢を入れる前の状態である。
ガス嚢から側道を確保するためのジュラルミンのアーチ状のパイプもガス嚢を押さえる網も三角に組まれたガーダーもよく判る。
舷側のハッチに向けて上っている側道のステップもこの写真で明瞭である。
トランスバースにわたっているガーダーに取り付けられているのは燃料タンクである。
タンクの中央底部から下がっている配管でガソリンはエンジンゴンドラのマイバッハエンジンに供給される。
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[註]
燃料を消費するとその分だけ重量が軽減するので重量調整が必要になる。
このため後に建造される「LZ-127:グラーフ・ツェッペリン」ではブラウガスという石油気化ガスが用いられた。
ドイツ語でブラウと言えば青のことであるが、そのガスが青いわけではない。
ヘルマン・ブラウ博士が開発したのでそう呼ばれていたのであるがプロパンガスのようなものである。
エチレン、メチレン、プロピレン、ブチレン、水素、エタンを含み比重が空気の1.2倍程度なので長時間飛行でも船体重量がそれほど変わらず、燃焼によって発生する水(蒸気)をバラストとして船内に保持するメリットもあった。
但し、重い圧力容器を飛行船に載せるのではなくガス嚢を上下に分けて浮揚のための水素ガスを上三分の二に、ブラウガスのガス嚢をその下に常圧で搭載していた。
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