2006年11月16日

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(飛行船:151) ツェッペリンアルバム(写真:第39回) 写真56 −ボーデンゼー号のエンジンゴンドラ−

Bild56.jpg
[56枚目:「ボーデンゼー」の左舷側エンジンゴンドラ]

ツェッペリンの硬式飛行船は主船体から吊り下げられたエンジンゴンドラにエンジンを搭載し、直結された2翅のプロペラは推進式(後ろ向き)に取り付けられていた。
ゴンドラの後にプロペラブレードが見える。

初期のツェッペリン飛行船ではエンジンを船体中心線に取り付けられたゴンドラに設置し、そこから両舷の斜め上に回転軸を延ばし、ベベルギアで3翅か4翅の長いブレードをつけたプロペラを駆動していた。

プロペラのブレード数は試行錯誤で変遷があるがこの駆動方式は1914年完成の「LZ-24(Lー3)」頃まで踏襲されている。

シュッテ・ランツ飛行船では同じ年に初飛行した「S.L.2」(木製フレーム飛行船)で独立したエンジンゴンドラ方式を採用しているので、ツェッペリンがその後エンジンゴンドラ方式を取り入れたのはこれに倣ったのかも知れない。

燃料は主船体のタンクからパイプで供給される。

写真で判るように主船体から掛けられたステップで機関部員がこのゴンドラに乗り込むのである。

両舷のエンジンゴンドラでは冷却用のラジエーターグリルは閉鎖のまま運転されていたようである。
船尾エンジンゴンドラのみ吸気口を開けていたということであるが、その理由はよく判らない。

後にアメリカのグッドイヤー・ツェッペリンで建造された「アクロン(ZRS4)」「メーコン(ZRS5)」ではエンジンを主船体に設置し、推進軸で動力をゴンドラに伝達しプロペラを駆動していた。
このためプロペラ軸を上下にティルトすることが出来た。
「アクロン」「メーコン」ではプロペラは牽引式(前向き)に装備されていた。


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