2006年10月30日

*** 当ブログは2014年5月末に引っ越しました…新しい「紺碧の海」はこちらです ***

(飛行船:132) ツェッペリンアルバム(写真:第20回) 写真35 −L9−

Bild35.jpg
[35枚目:海軍飛行船「L-9」 1915年 ]

アルバムもここから第2カテゴリ「大戦中の飛行船」に入る。

1914年6月28日、サラエボを訪問中のオーストリア・ハンガリー帝国の皇太子フランツ・フェルディナンドが暗殺され、オーストリア・ハンガリーは7月28日にセルビアに宣戦を布告し、世界大戦が勃発した。

独墺同盟に基づきドイツは8月1日にロシアに対し、同月3日にはフランス、4日にベルギーに宣戦布告し同日イギリスがドイツに宣戦布告した。
日本は日英同盟に基づいて8月23日にドイツ、27日にオーストリアに宣戦布告している。
イタリアは翌年5月になってオーストリアに宣戦布告している。

軍事応用が科学技術を飛躍的に向上させることは残念ながら事実である。
(第一次世界大戦は兵隊や軍事施設のみでなく非戦闘員や民需施設をも攻撃対象にする最初の戦争となった。)

当初、飛行船の採用に慎重であったドイツ海軍は大戦が始まるとツェッペリン飛行船を61隻、シュッテ・ランツ飛行船を9隻取得している。
ドイツ陸軍はそれぞれ39隻、12隻である。

写真の「L-9」は1915年に建造されたものでツェッペリン社の製造番号は「LZ-36」である。
海軍に同型船はいないが、陸軍の「LZ-39」(ツェッペリン製造番号同じ)が殆ど同じデザインである。

ツェッペリンアルバムの海軍飛行船一覧表によれば長さ161.4m、ガス容量24900立法m、載荷重量11000kg、速度23.6m/秒(85km/時)、上昇限度3000m、1915年建造、同型船なしとなっている。

エンジンはマイバッハ210馬力を3基搭載している。

前後のゴンドラこそ懸吊式であるが、船首尾形状や十字尾翼など後年の硬式飛行船の方式がほぼ確立されたスタイルである。


Comment on "(飛行船:132) ツェッペリンアルバム(写真:第20回) 写真35 −L9−"

"(飛行船:132) ツェッペリンアルバム(写真:第20回) 写真35 −L9−"へのコメントはまだありません。