2006年10月19日
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(飛行船:120) ツェッペリンアルバム(写真:第9回) 写真19 −LZ7:「ドイッチュラント」−
[19枚目:「ドイッチュラント(Ⅰ)」の乗客キャビン]
「LZ-7」はツェッペリン飛行船で初めて「ドイッチュラント」という固有名詞の船名が命名された。
長さ148m、直径14m、ガス容量19,300立方mとそれまで建造されたツェッペリン飛行船のなかで一番大きかった。
特筆されるのはガス嚢の材質に牛の腸の皮を何層も重ね合わせたものを初めて採用したことである。
当時は現代のようにナイロンとかビニールのような人造の繊維や皮膜が容易に使える状態ではなかったのでガス嚢に限らず外皮(エンベロープ)も様々な繊維に防水加工を施したり種々の塗装を施したりして用いている。
これは当時の飛行機も同様である。
発動機も120馬力の4気筒ダイムラーエンジンを初めて3基搭載し、船体中央部に乗客用キャビンを設け30人の乗客を乗せられるようになっていた。
写真で見るように籐椅子が用意されていた。
但し30人という数は立ち席を含めてのことであろう。
本格的運用を目論んだ意気込みが伝わるようである。
しかし、1910年6月28日にジャーナリスト20人を乗せた試乗会で後部エンジン不調のためミュンスター近郊で不時着してしまった。
飛行船は全損となったが、幸い怪我人は出ていない。
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