2006年10月09日
(飛行船:112) ツェッペリンアルバム(写真:第1回) 写真1〜5 −LZ1−
ドイツ Sanct George タバコ会社のタバコカード265枚を納めたツェッペリン世界周航アルバムの写真を連載することにした。
1929年に挙行された世界一周飛行をはじめとするLZ-127「グラーフ・ツェッペリン」の写真が多いが、LZ-1など初期のツェッペリン飛行船の写真、第一次大戦中の軍用飛行船、LZ-120「ボーデンゼー」・LZ-121「ノルトシュテルン」などの貴重な写真も多数含まれている。
LZ-127「グラーフ・ツェッペリン」の写真では世界周航に先立って行われたアメリカ訪問飛行・イベリア半島周航・イギリス/ブラジル/モスクワ/エジプト・中近東飛行のほか、飛行船から撮影された各地の写真も多い。
そのほか、イカロスの伝説・モンゴルフィエの熱気球など飛行に挑戦した時代の歴史も紹介されている。
写真の紹介と併せて解説記事も載せたいと思うが長期にわたるので肩肘張らずに連載する予定である。
第一回は最初のツェッペリン飛行船 LZ-1の写真を5枚紹介する。
[1枚目]
1899年にマンツェルで建造中のLZ-1である。
ゴンドラに搭載されたガソリンエンジンから長いカルダン軸で駆動されるかわいい4翅のプロペラが見える。
航空プロペラをどんなものにしたら良いのか悩んだあげく船舶のプロペラに近いものを採用したのであろう。
アルミニュームの骨組みに帆布を張っている様子がわかる。
写真の右下に「unten」と表示されているのは写真の上下を示す文字(下)である。
このアルバムには逆に貼られた写真が少なくない。
[2枚目]
前後2箇所のゴンドラに搭載されたダイムラー製14PSガソリンエンジンである。
この水冷エンジン2基がそれぞれ左右舷外の2つのプロペラを駆動するので4翅のプロペラが4つ装備されていた。
手前のギアボックスが両舷のプロペラに動力を伝達する回転軸を駆動する仕組みがよく判る。
[3枚目]
ボーデン湖のマンツェル沖に繋留された浮き格納庫に収納されたLZ-1である。
長さ128m、直径11.7m、ガス容量11300立方mであった。
[4枚目]
1900年7月2日の夕刻8時に初めて進空した「LZ-1」である。
ドイツは緯度が高く南独のボーデン湖でも北海道より遙か北にあるから夏場は日が長い。
このとき、5名の人間と350kgのバラストを搭載していた。
[5枚目]
開発時に試作評価された様々なプロペラ形式の写真である。
ツェッペリン飛行船の初号機が飛行したのはアメリカでライト兄弟が複葉機で初飛行する3年前のことであった。
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