2006年08月30日
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(客船のポスター:26) NYK三姉妹
洋画の巨匠 小磯良平画伯の描くNYK 新三姉妹のポスターである。
日本郵船は1940(昭和15)年から翌年にかけて欧州航路用の17000トン級貨客船を建造し、これに社名にちなんでイニシャルをN、Y、Kとする船名を命名した。
「新田丸」「八幡丸」「春日丸」である。
一番船「新田丸」、二番船「八幡丸」はそれぞれ1940年3月23日、7月31日に三菱長崎造船所で竣工したが既に風雲急を告げており、太平洋航路に就航した。
三番船「春日丸」は同じく長崎造船所の船台で1940年1月6日に起工されたが海軍に徴用され、仮称艦名第1003番艦となり、同年9月19日に進水した。
進水直後佐世保工廠に回航されて翌年9月5日特設空母「春日丸」として完成し、第5航空戦隊に編入、間もなく第4航空戦隊に編入され、開戦直前から南方方面への飛行機輸送に従事した。
1942年8月末、軍艦籍に入れられて航空母艦「大鷹」となった。
1944年8月18日、ルソン島西岸で米潜ラッシャーの雷撃を受けて沈没した。
「八幡丸」は1941年11月に海軍に徴用となり改造されて航空母艦「雲鷹」となった。
本艦も1944年9月17日、南シナ海で米潜バーブの雷撃により沈没している。
「新田丸」は1941年9月に徴用され改造後、航空母艦「沖鷹」となり、1943年9月4日に八丈島沖で米潜セイルフィッシュの雷撃を受け沈没した。
ポスターは同じモデルであるが三姉妹として描かれ、それぞれ手に持った扇子にローマ字で船名が書かれている。
1940年に製作された海外向けのポスターである。
平成5年に船の科学館が発行した「魅惑の船旅 −ポスターに見る客船史− 」から転載した。
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