2006年08月18日

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(飛行艇の時代:61) ルフトハンザのBV222

BV222@flying.jpg

戦前、ルフトハンザは大西洋上に配置した中継船を利用したドルニエ「Wal」やツェッペリンの飛行船によって南米との郵便飛行を継続する努力を続けていたが、大型飛行艇による定期旅客輸送を行うためブローム&フォス(B+V)に引き合いを出した。

B+Vはリヒャルト・フォグトの設計でこれに応じた。

これが「BV222」である。

当時、100人乗りの大型飛行艇の動力源に見合う航空発動機がなかったので、BMW132を6基搭載して合計出力6000馬力を賄うことにした。

B+Vは日本で言うと三菱重工業のような会社で造船部門もあり、ハンブルクの造船所では「ブレーメン」と準姉妹船の「オイローパ」を建造したことでも知られている。

3艇が発注されたが戦雲が怪しくなってきたのでドイツ空軍のアフリカ軍団に納入された。

初飛行は1940年9月7日であった。

BV222.jpg

この写真は工場から曳き出される1号艇である。
胴体側面には民間機の登録符字「D−ANTE」(ダンテ?)が描かれている。

空軍で運用されるようになって軍用機の機番に変更された。

1941年秋には非武装のままアフリカ軍団で物資補給に多用された。
7艇が建造されて「バイキング」と呼ばれて輸送任務や対潜哨戒などに活躍した。

1941年7月からB+Vでは更に大型の「BV238」が開発されていたが1944年に試験飛行を行っただけで終わった。

写真は BAY VIEW BOOKS刊:S.Nicolaou著「FLYING BOATS & SEAPLANES - a history from 1905 - 」から転載した。


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