2006年06月24日
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(飛行船:52) 超満員の「グラーフ・ツェッペリン」
前回と同じシリーズの国内印刷の絵葉書である。
モノクロ写真に着色したものであるがそのまま掲載する。
これを掲載する理由は乗客の満載ぶりである。
この飛行船は乗務定員43名、乗客定員は20名である。
それに対し、この写真では通勤電車のような状態である。
左端の操縦室の窓から制帽が一人乗り出している。
その直後は船長室である。
ここにも着飾った婦人を含め数人の姿が見える。
その後は調理室であり、さすがにここには入れていない様である。
その後の乗船口は解放されており、ここにも数人立っている。
その左はラウンジ兼ダイニングルームであるが、ここも窓を開けて数人の人影が見えるが恐らく通勤電車状態であろう。
関根伸一郎著「飛行船の時代」(丸善ライブラリー78:平成5年3月発行)によれば第一次大戦後LZ-120「ボーデンゼー」はベルリン・フリードリッヒスハーフェン間を定員20人のところ「時には30人と超過旅客を運ぶこともあり・・」とあり、600km余りの距離を6時間も飛行するのに150%も乗せたと言うことが信じられなかったがこの写真を見ると可能性を否定できなくなった。
それにしても現行の安全基準からすると決して認められない状態である。
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