2006年06月11日
(飛行船:45) ツェッペリンNT来訪
6月10日(土)15時ちょっと前、広島城の南を東西に走る鯉城通りの上空にツェッペリンNT(登録符字:JA101Z)を見た。
この日のフライトは15時半頃の予定である。
タクシーを拾って出島の埋め立て地に向かう。
いまは廃止となった広島・釜山航路のフェリー乗り場の先である。
赤白のマストを立てたモービル・マストカーが居るので着陸地点に間違いない。
10分もしないうちに西方(五日市・庚午方面)から近づいてくる飛行船を認めた。
ゆっくり近寄ってくる。
無風で吹き流しは垂れ下がっている。
北から海に向かい高度を下げながら近づいてきた。
グランドクルーが着陸地点に待機する。
少し方向を変えながら降りてくる。
両舷の可変ピッチプロペラは真上に向けてホバリングしている。
戦前の硬式飛行船ならバラスト水を排水して浮力とトリムを調整するところである。
可変ピッチのチルトプロペラは如何にもNT( New Technology)である。
更に方向を微調整して殆ど真正面向きになった。
高度は0、プロペラは前向きに戻している。
3枚尾翼の左右の2枚が見える。
退避していたモービル・マストカーが近接してきた。
真正面になったのでアングルを変えようと視点を移動した。
プラストリムで主輪・尾輪は接地している。
いつの間にかノーズコーンから繋留索がマストカーに巻き込まれていた。
無風とはいえ、拍子抜けするほど簡単なランディングである。
繋留索がノーズコーンまで巻き取られた。
時刻は飛行計画の着陸予定の15時30分である。
1時間や2時間は誤差の範囲だと思っていたがこれは偶然であろう。
前日の雨の残した埋め立て地の水たまりに大きな飛行船が映っていた。
それにしてもこの日は絶好の飛行船日和である。
ゴンドラに昇降段が掛けられた。
この日はスポンサーのBMWが希望者の中から抽選で遊覧飛行に招待したと聞いた。
ゴンドラには左右にドアがあるが右舷側は業務用兼非常用であろう。
左舷側はゴンドラの最後部にある。
右舷側は逆光になってしまった。
諸元は全長 75m、最大幅 19.5m、最大高 17.4m、エンベロープ容量 8225立方m、ゴンドラ長 10.7m、乗員2名、乗客12名、離陸重量 5700kg、ペイロード 1900kg、発動機出力 200HP×3基、最高速度 125km/h、航続距離 900km である。
明日は北九州に向かうらしい。
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