2006年03月23日
Marine News
何時だったかワールドシップソサエティのメンバーにして貰った。
当時日本支部の代表であったFさんに入会を勧められたのである。
ワールドシップソサエティ(以下WSS)は1946年に設立され、現在16カ国に60の支部をもつ組織である。
WSSは機関誌「Marine News」を発行している。
毎月発行される Marine News の表紙は創刊当時の「世界の艦船」と同じように黄色に黒で誌名が印刷され中央に船の写真が載っている。
縦21cmあまり、幅14cmの小冊子である。
その船が何の変哲もないトランパーであったりタグボートであったりするのも良い。
郵送されてきた2006年3月号には先月エジプトのサファーガで沈没したフェリー「アル サラム ボッカチオ 98」の写真が載っていた。
今年2月3日に紅海で乗客乗員1300人以上を乗せていたが救助されたのは350人程度であった。
一見して船幅の割に乾舷も上構高さも異様に高い外観をしている。
恐らく中古船を改造して上部構造を積み上げたのであろうが、これほど大きな風圧側面積を造船所の責任者も船主の駐在監督も監督官庁も何とも思わなかったのだろうか?
この写真を見て「QM2」の上部構造を思い出した。
船幅の割に上部構造の幅が狭くプロポーション的に疑問が残る。
外観上も船体の割に煙突がアンバランスに小さいという声も聞かれる。
キャビンをなるべく窓付き、ベランダ付きにしたい気持ちも判るが無理矢理シルエットを大きくしたような気がしてならない。
主船体内部の区画配置も、乗船記などを見るとお年寄りや車椅子の人を含めた3000人近い乗客の流れを考慮した設計になっているか心配になることがある。
船体の復原性能に問題はない筈であるが、この船で冬の北大西洋横断はしたくない。
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